概要:大型二輪免許だけど二俣川免許センターで12回受けてようやく受かった。最初は中型バイクに乗れてれば普通に受かると思ってたけどいろいろとそうではなかった。優先道路側の他の受験者に道を譲られても発進してはいけない。とか。なので今から一発免許受けようと思う人がいたら少しでも助けになりそうなことを書いておく。試験場は二俣川を前提に書くけど課題とかは共通なので他の免許センターで試験を考えてる人もまぁ興味あればどうぞ。

備考1:手続き等について詳細は免許センターのホームページなどで確認してもらいたいが、簡単に説明するとまず申請&事前審査で一日、そこで予約サイトの予約方法を指示される。その後予約サイトで予約して試験、合格すればその日のうちに免許更新となる。初日は朝か昼に申請~事前審査となる。3時間くらいかかる。試験日は朝のみ。落ちれば午前中で終了、受かると午後2時くらいで免許を受け取って終了。予約は大体2週間くらい埋まってるので連日で受験とかはできない。

備考2:このページでは図や動画が著作権に抵触しないよう、基本的にテキストベースで解説していて頭でイメージしにくいところがあるかもしれない。そこでまずは免許センターのホームページでコース図を、動画サイトなどでコース動画を確認してもらいたい。それらだけで受験して合格できればこのページの内容は確認しなくて構わない。動画どおりやっても失格する場合にこのページに記載された内容を参考にしてもらいたい。少なくとも筆者は動画どおりやっても受からなかった。理由は動画が悪いのではなくて免許センターでの減点ポイントが分かりにくく動画どおりやっても受かる場合とそうでない場合があるから。なのでまずは動画サイト、どうしてもうまくいかないときこちらを追加で確認するようにしてもらいたい。

基本―試験場とバイク:試験場のコースは管轄の県警ホームページで確認できる。まずはコースを完全に覚える必要がある。何度もイメージトレーニングして何も考えなくても走れるくらいにしておかないと合格は難しい。また、発着場の位置(大型、中型、原付)も押さえておき、試験開始から完走、試験終了までの流れを完全に把握しておこう。事前に頭の中でイメージできないことは実際の試験でもできない。次に試験で使用するバイクだが車種によって特殊な操作が必要となる。筆者の場合、試験車両はホンダNC750だったが、まずセルスイッチがキルスイッチ一体型で最初どうやってエンジン始動していいかわからなかった。また、筆者の所有するninja400とはウィンカーとホーンの位置が反対になっている。というかほとんどの車両、さらに言うと前モデルのNC750とも反対になっており試験場では右左折の際、よくホーンの音が聞こえてくる。当然ながら試験を受ける車両の仕様を知らなければいけない。重要なポイントはスタンド、ミラー、キー、セルスイッチ、ウィンカー、ホーンとなる。車種を調べて事前にマニュアル等、確認しておこう。

基本-交通ルール:交通ルールは公道での走行とは完全に分けて考えるべきだ。通常、走行時の左右の目視は完全に頭を横に向けると前方の確認が甘くなり危険だ。しかし試験では明確に頭を横に向ける必要がある。また、「止まれ」のないところでも見通しが悪い場合は一時停止すると思うが他の車両が接近していなければ止まらず進まなければいけない。極めつけは外周道路を走行するとき、長さから考えれば40km/h出せる道路ではない。が、最低でも40km/h出さないと「メリハリのない運転」として減点される。

一時停止でないところは止まらない:普通は一時停止でないところでも危険が予測されるところでは止まるべきだ。クランクやS字の出口を止まらないで出ていくのは公道ではお勧めしない。しかし試験では止まらず出ていく必要がある。ヘタをすると足つきと捉えられかねないので要注意。

発進:停止線などで停止した状態から発進するときは左ミラー、左側面、右ミラー、右側面、左右に道があれば全て確認して発進。試験開始など左付けした状態なら右ミラー、右側面確認、右ウィンカー、再度右ミラー、右側面確認ののち発進する。

キープレフト:実際の公道では危険だがキープレフトで走行する。縁石に接触しない程度に、できるだけ左によっておく。

交差点:赤信号なら停止して発進セットを行って発進する。青信号ならそのまま進むことができるが左右の道を確認してから通過したほうが良い。

右左折:左折の場合は可能なら左折前30mで左ミラー、左側面確認、左ウィンカー、停止線あれば停止、問題なければ交差点で左折開始。右折の場合は可能なら右折前30mで右ミラー、右側面確認、右ウィンカー、問題なければ3秒後に中央線に寄り、停止線あれば停止、問題なければ交差点で右折開始。

左折時は膨らまない:左折するとき、ただ曲がるだけでは減点される。できるだけ縁石から離れないよう左折することが重要。

停止線:停止線は停止線の手前で停止する。しかし停止線の前で停止すると実際には死角から他の車両が接近していても見えないことがある。そのため、具体的には「停止線の手前で止まる、死角や見えずらいところあればすぐに加速せずゆっくり3m程度進み、その後可能であれば加速する。」となる。二俣川試験場では1号コースの坂道の出口に注意。止まれの位置では外周コースをゆっくり走る他のバイクが見えないことがある。

表示速度のないところは40km程度まで加速:外周の直線道路は40km以上で走行する。それ以下で走行すると減点される場合がある。

課題は完璧でないと厳しい:試験を受ける人と話すと課題-15点、その他-15点で合格を目指す意見が聞かれたが実際は「その他」が非常に厳しく採点されるので課題はほぼ完ぺきにこなさないといけない。

一本橋:一本橋は10秒以上かけて走行すれば減点なしとなる。一本橋は「遠くを見る、肩の力を抜く」などと指導されることがあるが、筆者の研究では「1速半クラ&リアブレーキで低速走行を安定させ、体重移動させず逆操舵で落ちそうな方向と反対にハンドルを切って進む」が正解と考えている。結果的にハンドルをギコギコさせることになる。どこか低速走行できる白線上で6km/h以下できるよう練習しよう。

スラローム:スラロームは区間を7秒以内で走行すれば減点なしとなる。ここは「2速半クラ&リアブレーキでドン突きを抑えつつ加速減速できる状態で12km/hくらいで侵入、体重移動で旋回させ速度を上げられそうなら上げる。スロットルによる車体立て直しは難しいのでしない、出口に向かって加速できるので加速する」が良い。重要なのは制御できない速度にしないことと慣れない車体でスロットル操作による立て直しをしないことである。なお、一般道の白点線の間隔5mはスラロームの間隔4.5mに近い。それを踏まえてイメージトレーニングするとよいだろう。

波状路:波状路は「ステップに立ち抜重、1速半クラ&リアブレーキで低速走行を安定させ、そのまま加速も減速もせず通過」する。波状路で気を付けたいのは加速減速しないことである。段差で減速しそうだが抜重していると減速せずエンストもしない。焦ってスロットル操作してはいけない。むしろ大型バイクのトルクで加速してしまうのでリアブレーキで制御必要。事前に練習して試験に臨もう。

急制動:急制動で重要なのは「白線まで2速スロットルのみで速度制御し42km/h程度にして明らかに白線を超えてからリアブレーキ、フロントブレーキで減速」することである。ブレーキで速度調整すると、白線前ブレーキとみなされ減点される。それを避けるため低速ギアでエンジンブレーキを効かせられるように2速にすることをお勧めする。ただ、他のギアでもうまくやれるなら問題ない。なお、今日のバイクはABSがついているので以前のようにタイヤロックして転倒する可能性は低くなっている。おちついて臨もう。

坂道発進:坂道発進自体は難しくないが、下りは徐行のため2速&リアブレーキで速度が出すぎないようにする。

S字&クランク:どちらも1速半クラ&リアブレーキで低速走行を安定させ、ハンドル操作で曲がるとともに体は起こして体重をバイクの真上、もしくは少し反対側に置き、内側への倒れこまないようにする。

その他:冒頭にも書いたが優先道路側の他のバイクに道を譲られても先に進んではいけない。黄色信号は止まる。など、注意が必要。

最後に、大型二輪は教習所もあるので無理に一発免許をトライする必要はないが、難易度は非常に高いので攻略を楽しみたいならやってみよう。くれぐれも言っておきたいのはこの試験で試されていることは一部の低速走行技術のみであって、実際の公道で必要なUターン、高速カーブ、フロントブレーキとリアブレーキの使い分け、法規以外の交通のマナー、危険回避などのスキルはカバーされていない。試験に受かっても慢心しないほうが良い。